三田 誠先生原作の「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」の紹介です。
ノベル版は、全10巻完結済み。漫画版は、既刊11巻刊行中です。
・Fateが好きな人(特にFate/Zero)
・Fate世界の魔法や魔術について設定をもっと知りたい人
紹介・レビュー
作品メディア一覧
ノベル版は2つありますが、内容はほぼ同じです。文庫版は表紙と多少加筆が加えられています。
コミック版の内容はノベル版忠実です。Fate/Zero漫画版14巻(最終巻)に番外編としてロード・エルメロイⅡ世の序章が描かれています。※ノベル版はこの番外編の話も入っています。
TVアニメ版は前半がオリジナルエピソード。後半はノベル版4,5巻の「魔眼蒐集列車編」が描かれています。おすすめはノベル版ですが、TVアニメ版は原作の物語の補完が描かれているおり、原作にはない別の事件も在るので見て損はないです。
- ノベル版(TYPE-MOON BOOKS版)、全10巻
- ノベル版(角川文庫版)、全10巻
- コミック版、既刊11巻刊行中
- TVアニメ版、全14話
あらすじ
Fate/Zeroの話から10年後のイギリス。魔術師達の総本山「時計塔」が舞台。
Fate/Zeroで登場したウェイバー・ベルベットは、成長し、現代魔術科学部長にして時計塔に12家しかいない君主(ロード)となっていた。そんなエルメロイII世のもとへ、魔術絡みの厄介な相談が持ち込まれる。エルメロイII世は持ち前の分析能力で解決の糸口を見つけ、謎の事件を解決していく。
やがて一連の事件の裏に、かつてエルメロイII世と共に第四次聖杯戦争を戦った英霊イスカンダルに関わる、とある計画が浮かび上がる。
第4次聖杯戦争から成長したウェイバー・ベルベット
第4次聖杯戦争でイスカンダルのマスターとして参加したウェイバー・ベルベット。
魔術師としても人としても未熟であった彼が10年の時を経て、時計塔の君主(ロード)として成長しています。
あのウェイバーがどのようにして「時計塔」のロードになったのか?この背景だけでも非常に気になります。
ロードとなってからも自身の王と認めたイスカンダルを再び召喚し、次回の第五次聖杯戦争への参加を目指すウェイバー。残念ながら第五次聖杯戦争に参加できませんでしたが、ロードとなったウェイバーが参加できなかった理由も本作品で語られます。
明かされていくFateの魔術、時計塔の設定
本作品は時計塔を舞台としていて、今まで謎に包まれていた時計塔のロード達や様々な魔術師たちが出てきます。
TYPE-MOONの別作品「空の境界」でも出てきた「直死の魔眼」以外の魔眼の設定や魔術師達の階位、時計塔の勢力図、などなど。Fate世界の設定が次々と明かされていきます。
Fateシリーズの「魔術」への理解やよく出てくる時計塔とはどういう場所か?などFate/Stay NightやZeroだけでは、ぼんやりとしていた事柄が本作品により詳細にイメージできるようになりました。Fateをより深く知りたいなら必読の作品だと思います。
まとめ
以上、三田 誠先生の「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」の紹介でした。
事件簿は完結していますが、その続編としてロード・エルメロイⅡ世の冒険が続編として刊行中です。
事件簿の最終巻がFate/Stay Nightと同時期のため、冒険の方はStay Nightの数年後の物語です。
事件簿は時計塔や魔術について深く書かれた作品になっていて、Fateファンにはたまらない作品になっています。
しかし一方で、ミステリーと謳っていますが魔術という何でもありな物を扱う以上、謎解きにあまり意味はなく、ジャンルはミステリではないと思います。物語自体は面白いので、未読の方はぜひ読んでみてください。
コメント
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[…] 「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」~Fate/Stay Nightと同じ世界線で語られる時計塔の君主(ロード)の物語~ 2022年4月17日 […]